2024.11.23 ぶらり探訪部会 栃木
11月のぶらり探訪部会 『蔵のまち 小江戸 栃木市散策』
今回のぶらり探訪は栃木市でしたが、なぜ県名でありながら県庁所在地でない理由について明治17年の県庁発布を調べてもその理由は定かでないようです。敢えて、そんなことには触れず現在の栃木市について若干触れてから旅の感想を述べることとします。
現在の栃木市の人口は15万人強、県庁所在地の宇都宮市の51万、小山市の16万に次ぎ第3位のまち。市街地には蔵造りの家屋が多く保存され街の景観とともに関東の小江戸、小京都、倉敷などと称され観光地としてまちぐるみで景観を大切にしている。
さて、今回のぶらり探訪は池田幹事が担当し本市の天満宮を桐生新町重要伝統的建造物群保存地区との参考にもなるのではとのことから“小江戸・蔵のまち栃木”を企画をしたところ、参加者は岩崎さんご夫婦をはじめ計7名。
朝8時半にJR桐生駅に集合。両毛線でJR栃木駅に約一時間で到着。同駅北口で記念撮影をし、街中を流れる巴波川(うずま)の船着き場まで石畳の歩道から黒塀の路地を歩くこと約30分。
船着き場から船頭さんの案内で定員10名ほどと思われる木製の館船に乗る。川幅は桐生の旧新川程度ですが水の流れに舞揺れるあおい水草と観光客を歓迎するかのように館船に付き添うかのように多数の鯉や鴨(水鳥)の群れ、それに何より船頭の河岸船頭歌を聞きながらのひと時が古き良き時代にタイムスリップした、そんな風情豊かな時間が過ごせました。
そもそも、栃木市の巴波川は江戸初期に徳川家康の遺品の一部を静岡の久能山東照宮から日光東照宮へ運ぶ経路の中継点として利用されたようで、船着き場から田歴史伝説館を訪ねました。
塚田歴伝説館は、江戸中期から利根川の支流に位置する巴波川の畔にあり木材問屋として栄えたようですが、現在は歴史伝説館として塚田家の歴史や所蔵の山車・栃木市の民謡(巴波川悲話)などをロボット人形で紹介していました。そのロボット人形たるや実にリアルで、客に扮した者がいて私たちも誰一人として気が付かず驚かされてしまったほどでした。また、庭園も豪邸に相応しく松や椿のも見事で水琴窟などもあり実に興味深いものでした。
さて、いよいよ旅先の楽しみの一つであるご当地グルメを頂くこととして、塚田歴史伝説館の受付係にて紹介いただいた“くろみや”と言うお蕎麦屋へ行くこととなりました。さすが小江戸と名乗るだけのことはあり本通りを横断し石畳の歩道を歩くこと10分。古民家風のお店に到着(記念写真参照)。離れに案内され各自注文。蕎麦もうどんも適度の歯ごたえがあり美味。てんぷらやニシンもなかなかのもの。やはり蕎麦にはニシンが会いますね(実感!)。北陸の北前船を思い出します。栃木にお出掛けの際は、是非とも食しては如何でしょう。
食事後、私の思いもあって皆さんを巴波川のほとりにある甘未茶屋へ案内。途中、路地裏にある閉店間近な骨董屋にも立ち寄るなどし、茶房 “蔵や”で一休み。皆さん、「あんみつ」を食べながら雑談に花を咲かせ、その後、黒板塀と白壁の蔵が連なる歩道を散策しがらJR栃木駅には午後4時近くとなった。
桐生駅には午後5時ごろ到着し構内にて解散。
古き良きものを大切に保存し、更には観光収益に結び付ける栃木市と市民の姿勢。scrap&buildの繊細な判断と行動力が次世代への価値ある贈り物となることを再認識し、天候にも恵まれ楽しい“ぶらり探訪”の一日でした。
池田幹事さんには大変世話になりました。
(記 関本金三郎)